余韻。

顔がにやけるのは余韻。
頭に演奏が鳴るのは余韻。
そして、この腰痛も余韻か。

どえらい余韻が残った。
とりあえず湿布で応急処置。

元帳当番のため、家をいつもより早く出たものの
乗換えのバス停で事務服忘れたことに気づき、
一転、遅刻の危機。
家にとんぼ返りした後、自転車爆走族再登場。
バスで40分かかる道のりを12分で走りぬけた。
途中信号で止まっているところ
ふと足元を見ると、散歩途中のお犬様がじゃれていて
びっくりして自転車ごと横の塀に倒れこみ
その塀の上から出ていた茂みに顔を突っ込む。

巷の愛犬家の諸君。
世の中には犬が大の苦手な人もいるものだ。

茂みから顔を出した私が見たのは
犬を抱きかかえて心配そうにしたのち
「うちのメリーちゃん(仮名)になにすんのよ!」
とでも言いたげなおばちゃんの視線だった。

そんなことは乗り越え、とにかく爆走。
そのままのスピードで会社の駐車場に突っ込んだら
外で煙草を吸っていた某営業を轢きそうになった。
急いで避けた私に一言。
「また寝坊か。」
轢いとけば良かった。

結局元帳は早くきた先輩がやっていてくれたみたいで
事なきを得る。
ただ、飛び込んできた私の顔を見て、数人の先輩が
びっくりしていた。
鏡を見ると、顔に無数の赤い線。
ああ、茂みが。

着替えようと思ってジャケットを脱いだら
黒の長袖Tシャツを着てきたつもりが
実は昨日買った七分袖のツアーTシャツだったのにも驚いた。

そして、遅刻の危機に焦り、すっかり忘れていた
腰痛という名の昨日の余韻。
更にそのうえ自転車の漕ぎすぎで、一日をまるで婆さんのように過ごす。
明日のことを思うと末恐ろしい。

午後になって
誰でも出来る、私のところに回ってくる仕事
をする。
ただ手を動かすだけの仕事なのでひたすら無心で作業・・・のつもりだったが、
正面に座った営業が一言。
「無表情かと思うと、時々にやっと」
してたのを指摘される。
何を考えていたかは、この際言うまい。

なんだかこんな風に、今日の自分は散々なことばかりで

人生の裏表。楽あれば苦あり。
を実感。
昨日の幸福を思えば、何てことはない。

ただ、一日経って、ただ舞い上がっていたときとは違う色々な思いが渦巻いてきた。
そして、すっかりバインモードになったのは言うまでもない。

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